明治安田生命 J3 第13節

試合後 監督・選手コメント

石丸清隆 監督

ホント、疲れました、というのが率直な思い。選手は良く戦ってくれたという気持ちが強い。最後は少し守備的な戦いになったけど、全体的には良いゲームだったんじゃないかと思う。勝ちというのがいまのチームには必要なので、そういう点ではかなり前進できた印象がある。
ゲームは前半、相手が予想と違ったフォーメーションで来たというのもあったけど、ある程度ゲームコントロールしながら、相手のラインが高いというのを踏まえてスカウティングどおりに相手の背後を上手く利用できていたところはあった。もう少し上手く進入できていたらもう少しゲームを楽に運べていたのではないかと思ったし、そこは課題としてあった。右側からしか進入できていなかったところで、もう少しバランスよくプレーし、間延びさせた状況を上手く使いたかった。ただ、FKで勝ち越したり、（佐々木）匠のスーパーゴールが生まれたことなど、交代選手が上手く得点できたことはチームにとっても90分を通しての戦い方ができるようになってきたところ。ただ、3-1の状況でももう少しボールに対してプレッシャーをかけられれば、そのままのスコアで終わらせることはできたのかなと思っています。そこでゲームの終わらせ方を考えながらやれればもう少し疲れずに済んだのかなと思う。観ている人たちはハラハラドキドキして面白かったかもしれないけど、僕たちとしてはもう少しスッキリ勝ちたかった。

−−後半立ち上がりから相手の強みである左サイドからの攻撃に苦しむもシステム変更などで修正できた。
チームで明確に3バックにして、茂木をワイドに置いてやるというのは選手個々には話したけど、トレーニングで練習をしていたわけではなかった。要はそのズレをどう修正していくか。運動量なのか、スライドのタイミングなのか。体力的にも全体を相手に合わせていくのは難しい状況だったので、3バックにして少しでもズレをなくそうとした。少し重たくなったところはあったけど、今後もこの形をゲームでチョイスしなければいけない状況はあると思うし、こういった修正でチームの幅を作るという部分ではアリなのかなと。今回は上手く対応できたのかなと思う。

茂木駿佑 選手

−−自身のFKの場面、内田健太選手とどちらが蹴るかはどう決めた？
話し合いはあったけど、僕がゴリ押しで蹴ると言いました。相手の壁の作り方が若干内田選手を警戒している配置だったので、逆に僕が右から蹴るコースが空いていると感じたし、それもピッチ上で話した。（内田選手からも）『モテ（茂木）はボールを蹴ることに集中しろ』と言われていて、それで（内田選手が）壁の配置を細かく見てくれていたと思う。ゴールを決めたのは僕でしたけど、内田選手のそういう“アシスト”にもかなり感謝したいと思っています。

−−キックはイメージどおりだった？
蹴った瞬間入ると思っていたので、上手く入って良かった。

−−待望の移籍後初得点。
やっとという気持ちが強いです。ただ、その反面これから取っていくぞという気持ちもある。今日のような得点でも1点は1点。FKに限らず、この調子でどんどんゴールに関わる仕事をやっていきたい。

−−交代出場の攻撃的選手が結果を出すとチーム力も上がる。
監督も言っているけど、交代選手が試合を決めるくらいのパワーを出すことは大事だし、重要な役割だとも思っている。そこはこの試合で上手く達成できたと思っている。

松田力 選手

−−自身の先制点を振り返って。
（佐藤）諒が上手く間を入ってくれて、（進昴平が）裏に抜けた瞬間、オフサイドかなと思ったけど、なかったので、そこから猛ダッシュで走った。点を取るために“ここへボールを出してくれ”というメッセージ付きのランニングをしたら、ちゃんとそこへ出してくれたし、決めることができて良かった。

−−今季ここまで攻撃の起点になりながら、ようやくつかんだ今季初得点。
シンプルにやっと取れて良かった。

−−交代選手の活躍など、チーム力も上がってきている。
前半戦からもそんなにパワーを出せていなかったわけではないけど、たまたまそういう風に見えていただけ。いまはチームとして交代選手もパワーを持って入ってこれることができている。チームの流れはいま良い方向に来ていて、それを継続していくだけ。僕らがやっていることはこれからも変わらないし、みんな試合に勝つためにやっている。

−−後半の早い時間帯に同点に追いつかれるも、そこから盛り返せた。
後半始まって、自分たちが押し込まれる中で前半は僕たちが消せていた相手のボランチのところを上手く使われてしまっていたし、その中で上手いシュートを決められてしまった。失点してからそこを修正していけば問題ないと思っていたし、ボールを持てば自分たちのペースにできると思っていた。（同点に追いつかれたのが）52分くらいで全然まだ時間もあった。１点取られたくらい、まだまだいけると僕のメンタル的には思っていた。1点取られたらもう負けたなんて思われたくもないし、観に来てくれている人も『まだまだお前らここからやろ』という雰囲気も出ていた。これがホームじゃなかったら相手の雰囲気に飲まれる可能性もあったけど、今日はホームなんで、サポーターのおかげで盛り返すことができたと思っている。

佐々木匠 選手

−−自身の得点の場面を振り返って。
思ったより冷静にプレーできた。（松田）力君が簡単なプレーをせず、僕に出してことが一番のキーポイントだった。相手選手が3人いた中でも良いところにファーストタッチでボールを置くことができたし、スライディングしてくる相手も見えていた。ただ、最後のところはゴールも見ていないし、GKも見ていなかった。感覚でシュートを打った。今週は練習でもずっとシュートの感覚が良かった。前節は決定機でポストに当てて悔しかったので、今週はずっと練習していた。それもあってフィーリングが良くなったし、決まってくれて良かった。

−−自身、前節はポストに嫌われ、今節はポストに好かれた形。気持ちが乗っていたからこそだったのでは？
個人的にもここ数試合は悔しかった。マルさんからはプレーどうこうというより、強度の部分でのコンディションが戻っていないと（出番が減っていた）。ここ何週間かはそこだけを求めてやってきたので、そこが自分の体が動いてきた成果として出たと思う。その思いがシュートに乗ったんだと思う。なんでだろうと思うこともあったけど、その中でチームのためにできることを見つめてやっていたし、マルさんも正直になんでも話してくれるから課題に取り組みやすかった。逆にそこをしっかりやればこうして試合にも使ってもらえるし、そこはマルさんの僕らを盛り立てる上手さ。自分的にはここでまた1点取れたので、これを続けていけるようにしていけばまた戻ってこれると思っている。

−−リードをしても守り切るのではなく、さらにもう1点という意識がチームとして持てた。
（得点の場面は）力君とは感覚やサッカー観も合うし、そこが出た場面だと思う。前節もリードされている場面から交代選手が入って流れを変えることができた。同点にして、あわや逆転するところまで行った。18人でしっかり戦えているし、そこはチームとしてプラスになっていると思う。