明治安田生命 J3 第28節

試合後 監督・選手コメント

石丸清隆 監督

ホームで2年8カ月ぶりの声出し応援ができたことは非常に選手をすごく勇気づけてくれたところだと思いますが、結果的には少し残念なモノになったなと。ただ、最後のところで声出し応援があったことでなんとか引き分けに持ち込めたゲームだったと思います。
ゲームは前半と後半があまりにも差があるモノになりました。後半立ち上がりの失点によってゲームの内容がガラリと変わったというか、1失点して、立て直せることなく自滅したような失点はすごくもったいなかった。前半から相手の守備形態を見て、突破できるところでもそこを見つけられていなかった場面はありました。それを後半で促したら逆に判断というか、相手の変化を見ずに突っ込むような形になってしまっていた。自分たちでコントロールしたいんだけど、まだ不安定な要素がかなりあるなと。これはすぐに良くなるというモノではないので、しっかり見つめながらトレーニングからやっていきたいと思います。

−−今節は最終ラインを4枚全て替えてきた。その狙いと評価は？
この時期に4枚とも替えることは難しい選択でしたけど、どうしてもチームを前進させたかった。前節では前向きな感じになれていなかった感じがしたので、もっとチャレンジできるような雰囲気やパワーを持っている選手を使っていこうとしました。練習を見て、今回はこのメンバーかなと。（小川）大空とかはなかなか出場機会には恵まれていなかったけど、練習からポジティブな取り組みはすごくあったので、彼の能力である対人の強さやスピードは出せたところはあった。前半にいらない警告はありましたけど、全体的には良かったんじゃないかなと思います。ビルドアップのところはもう少し試合に慣れて精度を高めてくれれば、相手ももっとプレッシャーをかけにくくなるのかなと思います。
サイドバックの守備対応は後半はまずかったけど、前半もサイドバックやサイドハーフが積極的に裏を取りに行く形はもう少しチームとして共有していく部分なのかなと。ただ、前節のネガティブな空気よりは今節の4枚はポジティブな面はあったのかなと思います。

−−守備面での強度や判断は前半を見る限りポジティブさが出ていたのでは？
若干相手が特殊な守備形態を取ってくるので、そこは前から行くのか、どう人数を合わせるのかは少し迷いが出ながらやっていましたけど、センターバックのところを余らせた形で前から行こうという話をしていて、それは途中から上手くいくようになりました。ただ、取るだけでなく、ゴールへ結びつけることが目的なので、ボールを取った後の精度だったりはまだまだやっていかなければいけないところがある。しっかりコミュニケーションを取って、相手がどういう状況なのかをしっかり判断しながら、行けるときにスイッチを入れる。そこの判断は前半はできていたのかなと思います。背中を取られても戻る意識もあったし、引っ掛けた後に何度かチャンスも作れていた。あとはそこから仕留めることができていればパーフェクトな前半で終わっていたし、意識のところは良かったと思います。

吉田眞紀人 選手

−−ベンチからどのように試合動向を見ていた？
正直、前半の流れは途中まですごく良かったので、もう1点、2点取って試合を折り返せれば勝負は決めることができた試合なのかなと思いました。ただ、サッカーはそんなに甘くはない。ベンチから見ていて後半はちょっと怖いと思いました。おそらく昇格を決めるようなチームはこういう試合で2-0、3-0で折り返すんだろうなと。そこはまだ自分たちに足りていないところなんだろうなと思います。

−−同点弾となった自身の得点を振り返って。
あまり覚えていないというか、ボールが溢れてきたところで、ぶち込んでやろうという感情が一瞬湧き出たところは覚えているんですけど。欲を言えばもう1点取れたなというのが正直な感情。悔しさが残っています。

−−ここから再びチームとしての精度が求められる。
今日で言えば後半開始での絶対にやってはいけない時間帯での失点。それがすごく試合を難しくしました。ただ、前半はここ最近の試合では一番良いプレーをしていたと思いますし、ああいったプレーが毎試合できてくれば、もっと圧倒できるようになる。気は緩んでいないと思いますけど、ああいった時間帯での失点は無くしていかないと。

−−連敗中でチームとしてもネガティブになりがちな場面だったが、自身の前向きなマインドがチームに勇気を与えたのでは？
そう言ってもらえるのは嬉しいですけど、僕自身はFWなので得点が取りたい状況で無我夢中になっていただけ。それが周りに伝わっていれば嬉しいけど、（松田）力君とかは前半から出ていて後半になってもハードワークするし、（小原）基樹も足が釣るまでプレスをかけていました。僕もああいうプレーに励まされていました。このチームにはそういう選手がいるので、ハマればもっと強いチームになると思っています。

−−自身、長期離脱を強いられていた中、ここから個人としての奮起も求められる。
ケガで長い間試合に絡めていなかったので、ここから全試合で絡みたいと思っているし、全試合でサポーターの皆さんに喜んでもらいたいと思っています。

小川大空 選手

−−久しぶりの先発出場となったが。
ずっと序列的にはセンターバックの5番手で苦しい中で練習してきて、ここに来てチャンスをもらえました。前節、サポーターの皆さんから戦えていないと指摘されましたけど、僕の良さは戦う部分や、泥臭く最後までプレーするところ。そこを出してチームをプラスの方向へ持って行ければ良いなと思って試合に臨みました。

−−前半はチームとしても個人としても良い入りができていたのでは？
前々節でなかなか前から守備に行けない試合があって、前節の前にミーティングをし、もっとアグレッシブに前から行こうと話し合ったけど、前節は全部前から行く感じになってしまいました。今節は前から行くところ、行かないところを分けようとミーティングで話し、前半はそれが上手く行ったと思います。

−−しかし、後半序盤で2失点。その反省点は？
立ち上がりは絶対に集中して入らないといけないですし、センターバックとしても失点をゼロで抑えるのが仕事なので、あの2失点は良くないし、特に連続失点をしたということが良くなかったです。

−−監督から、どこを評価されて先発起用されたと感じている？
プロになって、自分の中でビルドアップのところなど、大学でやれていたことが上手くできなくなっていたんですけど、練習からしっかり積み上げて、先輩からのアドバイスをもらううちに自分の中でも自信がついてきました。それもあって今回チャンスをもらえたのではないかと思っています。

−−監督からは練習でも前向きなエネルギーを与える存在としても評価されていたようだが？
僕はチームでも若いほうですし、最初から上手く行ったこともあまりないので、個人的に難しい状況は自分の中では慣れていること。コツコツやっていくだけだと練習から取り組んでいたので、それが今日の試合で出たのではないかと思っています。

−−今日のセンターバックは2人とも前向きなマインドを持ったコンビだった。
（鈴木）大誠君は練習の中でも僕が良いプレーをしていたら褒めてくれるので、個人的にはすごくやりやすいところはあるし、僕も大誠君が良いプレーをしたらポジティブな声をかけてお互いに励まし合っていたし、そういう前向きなマインドで試合ができればと思って試合に臨みました。