明治安田生命 J3 第22節

試合後 監督・選手コメント

石丸清隆 監督

後期に入ってまだ勝てていない状況で、前回のホーム松本戦で不甲斐ない試合をしていたので、もう一度自分たちのしっかりした姿を応援してくれている人たちにしっかり見せようと挑んだゲームでした。この間のホーム戦に比べたら積極的な攻撃ができていたと思います。守備はもう少しできるかなと思いましたけど、勝利につながったということはすごく良かったんじゃないかなと思っています。
相手も7試合負けていないチームで、いま一番リーグの中で勢いがあると踏んでいました。そこで受けるという形ではなく、しっかり自分たちから仕掛けていこうとゲームに入りました。中盤のところが少し空く印象があったので、そこを突いていこうというのはありましたし、そこはある程度できました。ただ、相手がボールを取りに来ない時間帯のところでただ相手に合わす形でボールを動かすだけになっていたところはもったいないところでした。ああいうところで追加点を狙いに行き、ゴールへ向かう姿勢を見せなきゃいけないのかなという反省があります。あとはセットプレーでの失点とその時間帯。前半、後半のアディショナルタイム両方で失点しているというところはオーガナイズ面も含めしっかりチームとしてやり方を考えていかないといけない。ただ、相手が少し引いたとはいえ、そこから中を崩していくようなコンビネーションや距離感は少しずつチームとして出せるようになってきたかなと感じています。そこを継続しつつ、質も含めながらもっとランニングすればもっと点は取れたかなと思います。観に来てくれている人たちはゴールを見たいと思っているので、そこをもっと見せられるように次節では良い準備をしてくれる人たちが試合に出ることを大前提にやっていきたいと思います。
今日はいままでの流れからしたら、ちょっとしんどいタイミングではありましたけど、良くやってくれたと思います。

−−前節、メンバーを大きく変えた中で内容は良かったが結果が出なかったが、今節はそれらのメンバー中心で内容の伴った勝った印象だが？
もちろん相手も違うことなので一概には言えないところはありますけど、勝ったということがチームとしての前進になったし、そこは大きいかなと思います。しかもゴール前のチャンスシーンを前節よりも多く作れました。そこはこの力を借りるというのではなく、チームとして崩していくことができつつあるのかなと。そこは誰が出てもある程度できるのかなという意味でチームとしての総合力が上がってきているんじゃないかなと。そういう部分でもこの勝ちは大きいと思います。

曽根田穣 選手

−−チームに勢いをつける先制点を決めた。
自分としては今季2点目を取りたいと思っていたので、ようやく取れてホッとしています。もうしばらく点が取れていなくて、自分の中でももどかしさがありました。どんな形あれ、泥臭い形でしたけど、入って良かったです。
背後のスペースが見えたらランニングをすることは常に心がけていて、オム（山口）がそこを見てくれていました。走っているときに相手GKが出てきているのは見えていて、先にボールに触れば入ると思って何とか触れました。オムとしっかりイメージが合ったし、ここまでの積み重ねで結果が出た良いゴールだったと思います。

−−一旦相手に追いつかれたが、後半に突き放せた。その要因は？
この季節は暑い中でやらなければ行けないので、自分たちがなるべくボールを保持してゲームを進めていきたいとチームメートとは話していました。ボールを保持する時間があった中、前節は良い時間帯に得点できず結果的に無得点で終わってしまったんですけど、今日は自分たちが攻めているときに点を取り切ったということは一つ大きな収穫かなと思います。

−−後半、メンバーを変えながら、全体として良い流れで試合を運べていた。
この時期になって選手層も厚くなってきましたし、チーム内での競争も良いモノが生まれているので、とにかくこれを継続して毎日積み上げて行ければもっと良いチームになるのかなと思います。まだまだシーズンは長いですし、いまはこの位置にいますけど、目の前の試合で勝ち点3を確実に積み上げていかなきゃいけないと思います。今日、セットプレーで2失点したことは正直いただけないし、大いに反省しなければいけないところです。次節は開幕戦でセットプレーからやりたいようにやられた相手なので、ここで無失点で抑えることはチームとしての使命だと思っているので、そこを達成できるように1週間頑張りたいと思います。

−−前節からメンバーを大きく変え、今節もほぼ同じメンバーで戦って手応えを得たのでは？
よくマルさん（石丸監督）からは現状維持は衰退だと言われています。チームの中での競争は高ければ高いほどチーム力が上がっていきますし、（石浦）大雅や（深澤）佑太だったり、駿ちゃん（谷本）ら若い選手は試合に出られない中でもひたむきに前向きに頑張っていたし、前節、揃ってスタートで出たことは自分もすごく嬉しかったし、すごく刺激をもらえました。だからこそ前節勝ちたかった気持ちは強かったんですけど、今節もチャンスをもらえて今回こそはと思っていましたし、今日3点取れたことはチームの良い競争から生まれた結果だったのかなと思います。

茂木駿佑 選手

−−自身、久しぶりに得点という結果が出た。
先制点を取れたことはすごく良かったと思います。そこからセットプレーで追いつかれてしまったことは修正しなきゃいけないことです。でも、僕らの力だったら1点、2点取れると思っていました。

−−チームとしても今日の試合はゴールへの意識が高かった。
点が取れたことは良かったと思いますし、欲を言えば自分のところでもう1点取れた場面もありました。1点の重みは後々響いてくると思うので、そこもこだわって練習からやっていきたいと思います。

−−自身の得点の場面を振り返って。
シュート自体はあたり損ねという感じだったんですけど、何とか入ってくれという思いでした。気持ちの良い感じのゴールではなかったですけど、入ってくれて良かったなと思います。

−−チームとして15本のシュートを放ち、中央への縦パスも多く入っていた。
練習のところから作りの部分はボランチ中心に意識してやっていました。いままでだったらセンターバックから縦に入ることはありましたけど、ボランチが前を向くことで一個前のポジションからパスが出ることで距離感が縮まってパス成功率も上がる。そのタイミングは先週の練習から意識して取り組んで、今日はそこが上手くやれたと思います。

深澤佑太 選手

−−前節から大きくメンバーが代わり、今節では結果と内容が伴った。チームとして新しい波が来ている印象があるが？
試合に出られない時期もありましたけど、そういう中でも練習試合から谷本、石浦とは一緒に中盤でプレーしていて、リーグ戦でもやれるという自信をつけていました。そういう中で前節チャンスをもらった中で勝利という結果をつかみ取ることができなかったけど、今節も中央にその3人で組むことができたので、今節は内容だけじゃなくて勝利が絶対に必要だと意気込んで臨んだ中で結果が出たことは良かったです。若手の力でもやれるんだということを、“波”という感じでいまは出せている感覚があります。

−−この試合ではゴール前にクサビのパスが多く入るなど積極性が伺えた。
パスを出してどんどん前へ出ていくところは監督からも言われていましたし、僕や谷本のどちらか1枚が出ていければ石浦がバランスを取ってくれたり、逆に石浦が落ちてきたら僕か谷本が重くならないように前に入っていくローテーションもできました。そこで起点を作ると前線の選手が動き出してくれていたので、そこをどんどん使っていってもう一度自分たちが中に入っていくところも今日の試合ではよくできていたと思います。バイタルエリアでイメージの共有もできていた感覚もありました。

−−中央を突くことで従来のサイド攻撃も含め攻撃のバリエーションも増えた。
中央を崩せるだけの技術やイメージの共有はありましたし、新たな攻撃のバリエーションはこの2試合で作ることはできているのかなと思っています。

−−中盤の3人がかなりボールを触る回数が多く、かつ前を向いてプレーできている。
そこはポジティブなところでもありますし、石浦や谷本は僕よりも攻撃で違いを作れる選手だと思っているので、そういうところで僕が一つ流れやバランスを見る役割を担っていると思います。ボールを持てていないときは一旦ボールを落ち着かせる攻撃にしたりして、彼ら2人の頭をシフトしていこうとも心がけています。それも自陣でボールを持つのではなく、相手コートに押し込んでボールを持つことに意味があると思うので、そういうところでの攻撃のスイッチのところも試合を重ねるごとに良くなっていくと思います。