明治安田生命 J3 第24節

試合後 監督・選手コメント

石丸清隆 監督

しんどい試合だったなというのが率直な感想です。（試合立ち上がりの失点は）自分たちの病気なんですかね（苦笑）。開始早々に失点をするというところは。相手がセットプレーから攻撃を仕掛けてくるのもわかっていたし、それに対する対策もしてきましたが、“つもり”になっていたのがダメだったんですかね。もっと詰めなきゃいけない。ジャッジも含めて前節と同じ失敗をしているなと。同じことを繰り返すようでは前進している感じはないので、しっかりチームとして詰めていきたいと思います。
（早々に失点を喫することで）ゲームプランをやっていくことがほぼほぼ出せない。しんどい中でなんとかゴールをこじ開けることを毎回考えながらやらなきゃいけない。ホームなので、ファン、サポーターの応援があったおかげで逆転できた試合だったかなと思います。やはりやられてからやるマインド（では行けない）。皆さんはスリリングという言われたりしますけど、逆転はそんなに簡単なモノじゃないので。しっかりもう一度自分たちの足元を見つめながらゲームを行うべきかなと思います。正直、今週は練習が上手く行っていなかったところがあるので、やはりそこは嘘をつかないと。

−−11試合負けなし。逆転勝ちもフロックではないのでは？
２点はしんどかったですけど、１点なら跳ね返す力はいまのチームなら持っているというのが正直なところ。ただ、もちろんそれもしんどいこと。チームがそれを跳ね返すだけ力やゴールへの向き合い方、相手よりも走り切ることなどをサボらずにやっているからなのかなと。本当はそれをはじめからやっていきたいところです。『（失点が）またか』というのと、雰囲気的には『まだ逆転できる』というのがある。もちろん逆転できることは良いことだけど、そういう勿体無いゲームが今季4回（逆転勝利の回数）あるということは見つめ直した方が良いのかなと思います。ただ、内容が良くても負ければ意味がないですし、いまの目的は勝つことなので、そこを体現できていることに関しては前向きに修正ができるというのも含めて大きいのかなと思っています。

松田力 選手

−−2点ビハインドの中で生まれた1点目の場面を振り返って。
左サイドから良い感じで崩せて、モテ（茂木）から良いボールが来て、決めるだけといえば決めるだけだったけど、GKが出てきているのも冷静に見えていたので、GKの脇下を狙いました。左足で打ったんですけど、GKが右に倒れてくれので、そこは駆け引き勝ちだったかなと思います。

−−2点目はゴール前で密集していた中で決めたモノだった。
タカ君（前野）からボールが来たんですけど、ファーストタッチで上手く止めることができたので、もうゴールしか見えていなくて、他の選択肢は全く考えていなかったです。

−−チームは0-2からどう挽回していった？
2点目を取られたときにはちょっとチーム自体が沈んでしまったところもあるし、僕自身も蒸し暑い中でちょっと厳しいかなと感じるところもありました。ただ1点を取ったとき、1点差になれば僕たちは逆転できると思っていました。ハーフタイムで絶対に逆転するぞと言っていたし、今季は逆転してきた試合も多かったので自信もありました。

−−1点差で勝ち切る強さと、リードされても逆転できる強さが付いてきている。
1点のビハインドなら逆転できるという自信はあるけど、1点差のリードならまだ怖いなという感覚はあります。そこの戦い方は変えていかないといけない。今日の試合では前節の反省を生かして勝ち切れたことは優勝するためにも大きな1勝になったと思います。

−−優勝していくために自身が果たしていかなければいけない役割は？
僕自身、トップもやったり、1.5列目もやったりしていますけど、前の選手はやっぱり結果を求められていますし、キャプテンとしてチームの中心選手であることもわかっています。チームのためにプラスになることをゴールだったり、声かけだったりで今後もやっていかなければと思っています。練習からどんどん良い声をかけていきたい。

谷本駿介 選手

−−決勝点は素晴らしいゴラッソだった。
自分が一番びっくりしています。あんなシュート打ったことないので。思い切り足を振り抜いた結果がああいうゴールになって良かったです。

−−ミドルシュートでのゴールは初めてでは？
大学時代からミドルシュートでゴールを決めたことはなかったんですけど、この試合ではチャンスがあれば絶対に打とうと決めていました。ボールをもらう前にシュートを打とうと決めていたことが良かったんだと思います。

−−敵陣エリア内をかなり固められていたので、ブロックの外からミドルシュートを打つ判断は良かった。
前半はシュートを打てる場面でもパスを選択してしまっていたり、相手の状況が変わらなかったので、（深澤）佑太と一緒にボランチのところからシュートを打てば相手も出てくると思ってはいました。

−−そして決勝点が生まれた。
思ったよりも（ファーストタッチの）コントロールが決まりました。そこが決まらなかったらパスをしようと思ったんですけど、しっかり決まってくれたので振り抜こうと思いました。思っていた以上に良いコースに飛んでくれて良かったです。

−−先制されても逆転できる自信を持てているのでは？
ただ、立ち上がりに失点する課題があるので、そこは良くないところだと思いますけど、失点しても諦めないところはいまの愛媛の良さ。そこは良い部分が出ているのかなと思います。

−−現在は中盤の若い3選手が攻撃の起点になっている。
ここ最近は（深澤）佑太とトップ下に（石浦）大雅が入っていますけど、感覚が合うのは3人が感じていることだと思います。お互いが意識をしながら良い感じでボールを持てているので、自分としてもすごくやりやすいです。

−−今節では茂木選手との連係も良かった。
最近はボールをつなぐだけじゃなく、前に入るところは河原コーチからも練習で言われていますし、そこは意識して変われているところかなと思います。

前野貴徳 選手

−−第12節・北九州戦以来の先発だったが？
立ち上がりの失点は僕のファウルから始まりましたし、不用意なファウルで相手も勢い持ってやってくるので、そこは反省するところだったかなと思いますけど、なんとか90分間、チームのために走れて良かったと思います。

−−ビハインドを背負っても逆転できる雰囲気があった？
2失点はしましたけど、崩された感じもしませんでした。良い意味での試練だったと思います。攻撃の形は作れていましたし、何より前半の（松田）リキの1点がでかかった。（前半終わって）0-2と1-2では大きく違うので。あとはリキにしても駿ちゃん（谷本）にしても素晴らしいゴールで逆転してくれました。ツキもあるし、運もある。ただ、それは偶然でもないと思います。そういう意味でも勝ち切れて良かったと思います。

−−自身、2得点を演出した形となった。
僕自身、オム（山口）との違いは出せたかなと思っています。彼（山口）には彼の良さがあって僕には僕にしかできないことがある。運動量やスピードの違いはありますけど、僕らしく戦えたと思います。僕は前に行くだけが全てではないと思っているので、しっかりタメを作りながらコンビネーションで勝負しようと。そこらへんで良さは出せたかなと思います。

−−若手、中堅、ベテランが良い形で競争、融合できていきそうか？
チームが一つになって戦うこと。誰が出てもチームとして戦えていると思います。ベテランだけでも、若手だけでもダメ。いまはお互いが良い相乗効果でやれていると思いますし、それがチームとしての力なのかなと思います。