明治安田生命 J3 第24節

試合後 監督・選手コメント

石丸清隆 監督

伊予決戦ということで注目され、いつもよりたくさんのお客さんが来て来れたということもあり、選手は最後までファイトしてくれたと思います。これは愛媛FCファミリー全員の勝利だと思っています。内容はお互いにあまり上手く守れていない状況でした。1点目のところは狙い通り今治さんのボランチの背中を上手く取りながら奪えたと思いますけど、うちもサイドでの問題があったことでお互いに攻撃をしっかり仕掛けていた感じに見えました。僕は疲れましたけど、ゴールが合計5点入って見ている人らにとっては楽しかったゲームだったんじゃないかなと思います。選手が気持ちの入ってプレーをしているのは見ている人にも伝わったと思うので、こういう部分を常にこれからもやっていくとチームも選手も成長していくと思います。

−−ここ3試合はチームとして積極性が出せなかった中で今節は出せた。
（メディアが）この試合を盛り上げてくれたことも大きな要因だったと思います。コロナから選手がほぼ戻ってきたこともチームにとっては大きな要素になりました。もうひとつコンディションが上がってくればもうひとつギアは上がるのかなと思います。また、このタイミングで伊予決戦があったということもいまのチーム状況を考えれば良かった。モチベーションが否応なく上がり、お客さんもたくさん入りました。それも要因のひとつかなと思います。こういうファイトをしていると普段からお客さんが入るようになるので、これからも良いサッカーをしていきたいと思います。

−−後半に逆転を許したが、そこから松田選手の2得点で勝ち越した。
後半立ち上がりにセットプレーから2点を取られたけど、セットプレーでの失点はゲームの内容に関係ないんですけど、実際に失点をしてしまうとメンタル的にかなりしんどくなることは否めない。ただ、そんな中でも選手はファイトしてくれた。すぐに同点にできたことも大きな要因でしたけど、そこで今までだったらボールを大事にしたり、ゴールを奪いにいく姿勢が低くなってしまうところが、今日は表現できました。（松田）力をはじめ、みんな良かったと思います。

佐々木匠 選手

−−鮮やかな先制点だった。
入りました。チームとして良い流れで試合が進められていました。僕のところにボールが来る前に（矢田）旭さんや（三原）秀真が関わりながらしっかり右サイドに人数をかけて攻撃ができていた。自分の場所をしっかり見つけてボールをつけてくれたことが良かったし、ファーストタッチで良いところにボールが置けて振り向けました。チームとして良い流れを作れたから奪えた得点だったと思います。

−−シュートの弾道、コースもイメージどおりだった？
僕は普段は巻くシュートを打っているんですけど、右サイドであの角度のないところ。巻いたら外に逸れると思いました。あんまり打ったことはないけど、縦回転ぎみのインステップで縦に落とすようなキックを狙ってみたら、上手く蹴ることができたので良かったです。

−−後半、相手に逆転された中からリバウンドメンタリティを出して勝ち越せた。
ピッチの中の雰囲気を見るとこの一戦でチームとして成長できたんじゃないかなと感じています。2失点したときにでも、中では『まだ大丈夫だ』『セットプレーでしかやられていないぞ』とか、『前半から俺らのサッカーはできている』と声を掛け合えていたし、そのまま変わらずやり続けようとやれていた。それはいままで求められていたピッチ内で選手たちが自主性を持ってやるというところが出せたところだし、成長につながっていると思います。今日は間違いなくスタジアムの後押しもありました。そういうのも含めての勝利だったと思います。

松田力 選手

−−後半、相手に逆転された中での自身の2ゴールで勝利した。
3試合前から離脱してチームに迷惑をかけていたし、そこからチームも勝てていなかった。今日は伊予決戦だったし、前節もコンディションが上がり切らずにチームの力になれなかったので、今日は自分がしっかり結果を出して勝って勢いをつけられたらと思っていた。それができて良かったです。

−−まさにエースたる活躍ぶりだった。自身のプレーを振り返って。
チームとしてしっかりゴール前まで運んでくれていたし、その中で僕は前で駆け引きをしたりするだけ。みんなが運んでくれたボールをゴールを決めれたことは良かったと思っています。まだまだ残り試合はありますから、上に引き離されず、自分たちは勝ち続けてさを縮めていきたいです。

−−自身の1点目の場面を振り返って。
（近藤）貴司はクロスを上げないだろうなと思ったので。多分シュートを打つと思ったので、こぼれ球になったらこっちにこぼれてくれと狙っていました。相手よりも先に足を動かせられたことは良かったし、足を止めなかったことは自分でも評価できるところかなと思います。

−−決勝点となった自身2点目の場面は？
（小原）基樹が優位性をもってドリブルで前に運べていた。いままでだったら（小原が）自分で突っ込んでダメになることもあったけど、今日はしっかり僕へボールを出してくれた。僕も良いタッチができたし、ゴールを見たらGKの立ち位置もあまり良くなかったので冷静に巻いたボールで決めることができました。

−−この伊予決戦での勝利の価値は？
ここで上位対決として伊予決戦をでき、愛媛のレベルが上がっていると思うし、今日の試合はお客さんもすごく盛り上がったと思います。今日の勝利は相当価値のあるモノだし、愛媛FCとして大きな1勝だったと思います。

−−最後はベンチからどのような気持ちで試合を見ていた？
頼むから1点取られんなと。ここ数試合終了間際にやられているところもあったし。でも、この伊予決戦で最後失点しなかったところは成長した部分だと思う。相手はデカい選手がいる中、こっちはそんなに大きな選手がいるわけではない。そこでしっかり守り切れたことは自信になるし、ここから勢いづいていけると思います。

前野貴徳 選手

−−劇的な展開での勝利、どう振り返る？
まずは9,000人以上の人がスタジアムに駆けつけてくれた中で勝利を届けることができ、前回対戦の借りを返すことができて良かったです。個人としてもクラブとしても大きな価値ある一歩になったと思います。前半の戦い方は自分たちの思い通りにできていたけど、後半の立ち上がりでのセットプレーで2失点してしまったことはもう一度自分たちを見つめ直していきたいと思います。

−−それでも逆転されてから再び勝ち越すことができた。
それはサポーターの後押しがあったからだと素直に思いますし、これだけ多くのファン、サポーターの皆さんが集まってくれたことに感謝したいと思います。

−−久しぶりのスタメンの舞台が伊予決戦という大一番。気持ちも入ったのでは？
まず雰囲気が最高でした。両チームのサポーターが多く来てくれて最高の雰囲気を作ってくれました。僕自身、今治には練習試合も含めあまり良い印象がなかったので素直に嬉しい。ただ、本当に疲れました。

−−今節はチームとして吹っ切れて良いプレーができていた。
コロナもあって難しいチーム状況もあったと思いますけど、勝っているメンバーだけじゃなく、イレギュラーも起こってくるのでチームとしてマネージメントしていけないと34試合を戦うことは難しい。ただ、この勝利は残り試合に間違いなくつながっていくと思いますし、勝ち続けることができれば状況はひっくり返せると僕は思っています。個人としても、チーム、クラブとしても最後まで覚悟を持って戦いたいと思います。