明治安田生命 J3 第22節

試合後 監督・選手コメント

石丸清隆 監督

今日はホームなのにやっちゃいけないゲームをしたという印象です。一生懸命やっていないということはないんでしょうけど、ゴールを目指しているのか、ボールを取りに行こうとしているのかという部分が伝わる回数が少なく、上に行くという意志があまり感じられなかったゲームだと思いました。
今週は練習からゴールへ仕掛ける意識を持ちながらやっていましたが、そのためには相手よりも走らなければいけないし、一歩前に行く意識が必要でしたけど、その意識が低かった。こういうゲームでも成長するためにトライをどんどんして、もっと上を目指すチームになっていかなければいけない。その点で今日はもったいない時間を過ごしてしまったなという印象です。

−−ここ2試合、松田力選手の欠場で攻撃で推進力を欠いている印象。それは個の問題か、組織の問題か？
そこは両方あると思います。人が変わればイメージが違ってくる部分も出てくるところはある。進（昴平）に関しては離脱していた影響でコンディションを戻している最中でのゲームになっている。アクションの回数や強度などはベストではない状況で使わざるを得なくなっているので、そこで多くを求めすぎると問題も出てくる。いまやれることをみんなが100％やっていくしかないと思っていました。組織としては全体的にプレッシャーが強くない中で相手のボランチ、センターバックの間はかなり空いていたし、そこを見つけられなかった。それらの部分で今日はかなり物足りなかった印象があります。

−−昇格圏との勝点がさらに開く状況になったが？
もう向き合っていくしかないと思う。やれないことを急にやれと言っても難しいけど、いままでやれていたことを逃げずに突き詰めてやるしかない。そこをもう一度整理し、思い出させる。そこで逃げてしまうと、今日の試合のように誰かがやってくれるでしょ？という悪いところが出てしまう。そこは全員で乗り越えなければいけない。全員でボールを奪いに行き、全員でゴールを目指しているかどうか。なんとなくプレーしていると細かいディテールのところに出る。それらを確認しながら次に向かいたいと思います。

佐々木匠 選手

−−手痛いドローに終わった。
久々に主導権を取られた試合になってしまった。前半、得点したところまではいつも通りやれると感じていたけど、点を取ってからはプレッシャーもかからず、ボールもつながらず、相手の思うような形になっていました。そこで耐えることができたら良かったけど、そこで失点してしまったことがさらに相手に流れを渡してしまった要因かなと思います。

−−チームとしては攻守で前から行きたいところだったと思うが、後ろに重たくなった印象があった。
僕の主観としても後ろに重くなっていた感じはありました。相手のボランチが落ちて後ろが3枚になったとき、後ろからの押し上げがなくてなかなか前にプレッシャーをかけることができなかったです。1点取ってから後ろに重くなったところは反省しなければいけないと思います。ただ、守備が悪いから押し込まれるわけではないと思っていて、取ったボールを一つ繋げれば流れは必然的に自分たちの方に来る。でも今日はそういう場面でことごとく相手ボールにしてしまっていた。トップ下のところはかなり空いていたので、そこへボールをつけることができていれば展開は変わったのかなと思うところはあります。パスが一つズレたり、判断が少し遅くなると相手は前がかりに来ていたので難しくなる。それらを怠ったり、前線の選手のポジショニングが悪くなったりすると押し込まれてしまう。つなぐサッカーをする以上、そういう部分でもっと運動量を出してやらなければいけない。

−−佐々木選手個人のところではスキを見て何とか得点を狙う意識は見えた。
上に行きたければ全員がその気持ちを持たなければいけない。チームとして上手くいかないときに個人では何とかしようとも考えたけど、その気持ちで全員がつながって試合に臨めれば逆境も跳ね除けられる。厳しい言い方をすれば、僕も含め、今日の試合は本当に上に行きたいか、100％、120％の気持ちでやっていたかが問われる。気持ちはあったかもしれないけど、それを行動にちゃんと移したかどうかはチームのみんなで反省しなければいけない。

進昂平 選手

−−満足なコンディションではない中での先発出場となったが？
ひと言、悔しい。それだけです。

−−自身の得点で先制。その場面を振り返って。
クロスの対応のところで相手の背中を取るのは試合前から意識していたので、（近藤）貴司君がGKとディフェンスの間にボールを出すか、ディフェンスとボランチの間に入れるかという中、自分の動きをよく見てくれました。そこはもうシュートを打つだけでしたし、決めることができて良かったです。

−−決して簡単なダイレクトボレーではなかったのでは？
FWなので、あれくらいは普通に決めなければいけないし、全然満足はしていないです。

−−失点は不運なところもあったが、その後は主導権も握れなくなった。
相手が前から来る中で上手くボールを握れないところは今季の課題としてあったけど、今日、ディフェンスは失点してあともプレスをかけられ、そこで簡単にボールを失うことが多かった。そこは改善しなければいけないところ。あと、相手がボールを握っているときに、自分たちが前から行くのか、我慢するのかがチームとして噛み合ってなかったのかなと思いました。

−−チームとして息が合わないもどかしさはあった？
前から行く意識は前線の選手の中にはあったけど、距離感を見れば後ろは我慢をしたいのか下がってしまっている場面があったので、勝手に前からは行けないところがあった。その繋がりところがチーム全体として統一できていなかったことが上手くいかない要因としてあったのかなと思います。

−−昇格を見据える上では厳しい勝点１になった。
昇格が０％になったわけではないので、そこは諦めずにやっていかなくてはいけないし、一人ひとりがこの状況を受け止め、改善していくことが求められる。全員が勝利に向かっていく意識がこれからは大事になると思っています。

−−コロナなど難しい要素はあるが、その中でもピッチに立つ選手は責任を持ってプレーする必要がある。
コロナとかそういうのは関係ない。他のチームもそういう状況はあるのでそれは言い訳にはできない。ピッチに立つ選手がやるしかないし、自分も含め、一人ひとりがしっかり受け止めてやるしかないと思っています。